当研究室では、X線の位相計測をキーワードとした新しい計測手法の開発を目指した研究を行っています。 X線の位相を利用して画像を形成することの利点は、極めて高い感度が実現できることにあります。 1895年のX線発見当時から、X線透視画像の有用性は広い分野で認められ、利用され続けています。 しかし、そのコントラスト形成はX線の吸収の物質による違いを利用したものであるため、 生体軟組織やソフトマターなど、軽元素から成る弱吸収物体に対しては感度が不十分であるという原理的欠点を抱えていました。 X線発見から一世紀を経た1990年代の半ばから、この問題を克服できる技術として、X線位相コントラスト法が注目されており、 当研究室はそのフロンティア形成を担ってきました。 現在は、様々な物質観察にこの技術の応用を広げるとともに、医用画像診断など、実用化への取り組みも行っています。
本研究室では、透過格子を用いた Talbot 干渉計、Talbot-Lau 干渉計、あるいはそれに類する干渉計の利用を基軸に、様々な X 線位相イメージングの研究展開を進めています。
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量子ビーム計測研究分野
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